「うちの会社は、パートは社会保険に入れていないけど大丈夫なのか」「社員の3/4は具体的に何なのか」「定時決定(算定)時調査に該当したら何かまずいことになるのか」…など、パートの社会保険加入の要否は、分かりにくいです。

※今年の10月から、500人超の会社では社会保険の加入対象者が拡大されますが、当事務所は中小企業専門のため今回の記事では、触れておりません

 

まず、簡単にQ&A形式でご紹介しますと…

Q.パートは社会保険に入れない、というのは可能か?

A.労働時間によります。社員の3/4以上(詳細は後述します)働く場合は、加入しないといけません。

 

Q.本人が入りたくない、というが入らなくても良いか?

A.本人の希望は関係なく、社員の3/4以上(詳細は後述します)働く場合は加入しないといけません

 

Q.入っていないと、どうなるか?

A.年金事務所の調査(定時決定(算定)時調査)で指摘され、最悪2年分さかのぼって加入させられる可能性もあります

年金事務所の調査とは(5月17日の記事)

 

…と、上記のように、パートであっても社会保険に入らないといけない方はいます。

そして年金事務所の調査(定時決定(算定)時調査)の目的に、パートの未加入者指摘も、もちろん含まれています。

(個人的には(経験上)メインの目的のような気がします)

 

実際は、会社的にパートの社会保険料まで負担する余裕がない、逆にパート本人が社会保険に入りたくない、ということもあると思います。では、どうすれば良いのでしょうか?

ここは、冒頭のQ&Aの1つめ、「正社員の3/4」をうまく意識しましょう。

以下の①と②の両方が、正社員の3/4以上であると加入対象になります。

①1ヶ月の労働日数

②1週間の労働時間

逆に言うと、①、②どちらかでも3/4を下回れば加入対象ではなくなります。

 

具体的に見てみましょう。

まず、正社員の条件を仮定します。

1日7時間労働、月6日休み(1ヶ月24日または25日出勤)の会社

①1ヶ月の労働日数…24日(計算上24日にしました)

②1週間の労働時間…40時間(1ヶ月を平均すると1週あたり40時間)

 

この3/4なので、3/4の基準は以下のようになります。

①1ヶ月の労働日数…24日 × 3/4 = 18日

②1週間の労働時間…40時間 × 3/4 = 30時間

このどちらかが下回れば、社会保険は加入対象ではなくなります。

 

例えば、出勤日数を減らし、その代わり1日あたりの時間を長くすると…

週3日、1日あたり10時間勤務

①1ヶ月の労働日数…週3日 → 月 12日~14日 < 18日(3/4下回る)

②1週間の労働時間…30時間 = 30時間(3/4と同じ)

のように社会保険の加入対象ではなくなります。

※この場合、1日8時間を超える勤務時間になるため、変形労働時間制を適用する必要があります。

 

労働時間の設定を見直せば、合法的に社会保険の加入要否を調整することができます。

不安な方は、早めに見直しておきましょう。