社会保険料は、給与額を等級に当てはめて、保険料率をかけて計算しています。等級は、毎年4月~6月に支払われた給与額に基づいて、9月から改定。原則1年間そのままです。
(例)給与の支払いが、末締め、翌月15日支払いの場合
3月分→4/15支払い分、4月分→5/15支払い分、5月分→6/15支払い分、の3ヶ月間の平均額から等級が決定します。
固定給で、給与の変更を検討されている場合、金額によっては手取り額を増やすチャンスかもしれません。
例えば、給与額を①350,000円にするか、②349,900円にするかで、9月以降の手取り額が以下のようになります。
①給与額 350,000円→手取り 286,942円
②給与額 349,900円→手取り 289,766円
※40歳以上、扶養なしの場合、住民税除く
①より②の方が、額面は100円少ないのに、手取り額は②の方が①より2,824円多くなっています。
この逆転現象は、社会保険料の等級の決まり方にあります。
給与額 330,000円~349,999円→等級 34万円
給与額 350,000円~369,999円→等級 36万円
等級の幅は金額によりますが、40万円未満なら、おおむね2万円刻みで設定されていますので、意識して給与額を決めれば、手取り額を増やせることもあります。
※社会保険料の等級が下がると、将来の年金額の減少や、傷病手当金の減少など、デメリットもあります。